岡山県井原市「美星町観光協会」からの要望に応じて、パナソニックが光害対策型の屋外照明を開発
日本初、IDA認定の屋外照明(2020.01.09)の記事でもお知らせしましたが、パナソニックが開発した光害対策型の道路灯と防犯灯の2機種が、国際ダークスカイ協会(IDA)に「星空に優しい照明(Dark Sky Friendly Lighting)」として国内メーカーで初めて認証されました。
これを機に、美星町のこれまでの軌跡やパナソニックの開発ストーリーが、「美星町の星空を守る」(パナソニックWEBサイト)で紹介されましたので、その内容を時系列で簡単にまとめてみました。(一部情報も加えています)
1987年 環境庁(当時)が自治体レベルで「全国スターウォッチングコンテスト」を実施。
1988年 上記コンテストの観測結果から、美星町が「星空の街」の一つに選定される。
1989年 美星町が日本初の光害防止条例を制定。
1993年 美星天文台がオープン。
2011年 TBSのテレビ番組で、天文学者27名が選ぶ星空がきれいな場所として「日本三選星名所(※1)」に井原市美星町が選ばれる。
(その反面、LED普及に伴い、2011年頃から白色LED防犯灯に置き換えられていったが、約400基ある白色蛍光灯・白色LED防犯灯からは上方への光漏れが生じ、条例の基準を満たしていない状態となっていた)
2016年 井原市がIDA東京と星空保護の啓発活動を推進。
2019年 美星町観光協会が井原市の全面協力のもと「星空保護区」認定取得を目指すことを決め、パナソニックに認定基準を満たす光害対策型屋外照明の開発を要望。
2020年 上記をキッカケに同社が開発した屋外照明が、日本で初めてIDA認証を取得。
※1「日本三選星名所」に選ばれた地域は、沖縄県石垣市、岡山県井原市美星町、長野県南牧村(野辺山)
現在、美星町観光協会は、既存の防犯灯を交換する資金の一部を自主調達するためクラウドファンディングを実施しています。
地域一丸で守る“美しい星の町”。「星空保護区」認定への第一歩
井原市美星町が目指すのは「星空保護区コミュニティ部門」で、認定されればアジア初となります。(2020年2月20日現在)
「星空保護区」認定に向けた動きが加速する美星町の今後の取り組みが注目されます。