岡山県井原市美星町が星空保護区認定

岡山県井原市美星町が星空保護区認定

アジア初のダークスカイ・コミュニティ

2021年11月1日(米国アリゾナ州現地時間)、岡山県井原市美星町が、国際ダークスカイ協会(IDA)により日本で3番目の星空保護区に認定されました。町や市といった自治体単位が認定対象となる「ダークスカイ・コミュニティ」のカテゴリーではアジア初の認定となります。

美星町にかかる天の川のアーチ Ⓒ美星天文台

天文関係者の間では天体観察の好適地として有名な美星町は、その良好な暗い夜空の環境を守るため、1989年11月に国内で初めて光害防止条例を制定し、星空保護の先駆的役割を長年リードしてきました。

光害防止条例制定から30周年を経て、国際的な認定制度である「星空保護区」の認定取得に向けた取り組みが加速。国際基準に合わせた条例改正、屋外照明の改修など推し進め、2021年4月にはIDAへの申請が完了。ダークスカイプレイス審査委員会の全会一致により、今回の認定に至りました。

Ashley Wilson氏(国際ダークスカイ協会ダークスカイプレイス・プログラムマネージャー)「夜空を守るための 地域社会のコミットメントと献身がもたらした、この大変素晴らしい成果を祝福します。この努力が報われた今回の朗報を、関係者のみなさまにはきっと喜んで頂けると思います。この認定は、日本だけでなく、アジア全体にとっても記念すべき出来事です。」

大舌勲 井原市長「アジア初の『ダークスカイ・コミュニティ』への認定を誇りに思うとともに、永年に渡りまちの名前にふさわしい美しい星空環境の保護に取り組んでこられた住民の方々とこの喜びを分かち合いたいと存じます。今後も、他の模範となる地域として、美星町の美しい星空を全力で守り育て、未来に受け継いでまいることを誓います。」

越智信彰氏(国際ダークスカイ協会東京支部代表、東洋大学准教授)「30年以上の長きにわたる、地域の皆様のたゆまない光害防止の努力、美星天文台を中心とした活発な天文普及活動、そして全国の愛好家から天体観測の聖地と呼ばれるほど美しい星空は、真に星空保護区の栄誉にふさわしいものだと思います。その素晴らしい星空と、温かい照明の光に包まれた町並みが、美星町のアイデンティティとして遠い将来まで受け継がれることを願ってやみません。」

現在は、星空観光の更なる推進に向け、地域の事業者や団体、住民等の連携による「星の郷まちづくりコンソーシアム」を立ち上げ、観光客の受入環境の整備を進めています。

美星町「ダークスカイ・コミュニティ」認定証

IDA Website
Bisei Town, Ibara City (Japan)

IDA Press Release
IDA Certifies Asia’s First Dark Sky Community with Bisei Town, Japan

井原市プレスリリース
【美星町】アジア初となる「星空保護区(コミュニティ部門)」に認定

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